最近めっきり寒くなってきましたね。ブログ管理人の英です。
先月に開催されました「段別大会」に、当道場からは4名が出場いたしました。
今年最後の大きな大会ということもあり、各自がそれぞれの想いを胸に、日頃の稽古の成果を発揮しようと臨んだ大会でした。
今回のブログでは、出場した4名それぞれの“奮闘記”と“大会を終えてのインタビュー”をお届けいたします。
緊張、挑戦、後悔、気づき、喜び——その全てが一人ひとりの成長につながる大切な瞬間だったように思います。
【総論】
今回の段別大会では、初段・二段・三段・四段と各クラスに1名ずつが挑戦しました。
技の完成度はもちろん、心の持ち方、立ち居振る舞い、そして“自分自身との向き合い方”が顕著に現れるのが居合道の大会です。
ここからは、出場された4名の方々に「大会を通じて感じたこと」「今後の抱負」をお聞きした内容を紹介します。
【初段の部】 長谷川さん —— 今大会3位入賞 —
大会を通じて感じた事は、今回が初めての大会という事もあってやはり緊張と不安が1番にありました。
演舞中に真剣で怪我をしたらどうしようといった不安な気持ちを拭えずにいました。
その結果、普段の稽古通りには演舞できませんでした。悔しい気持ちでいっぱいです。
ですが、それらすべて含めて今の自分の実力の結果なのだと痛感しました。
そこで今後の抱負といたしまして
自分自身に負けないための積極的に精神、積極的な姿勢を持とうと思います。
消極的な姿勢、思考でいると結果も消極的になってしまうと思われます。
居合自体も弱々しく見えると思いました。
そうならない様に気持ちや意識、普段の言葉遣いから積極的な姿勢をとっていきたいと思います。
居合の稽古では、自分自身のからだの軸、こころの軸がぶれない様に意識して稽古していきたいと思います。
居合を通じてこの様な気持ちの持ち方や考えに気づかせてもらえたことに感謝致します。
―― 長谷川さん。3位入賞おめでとうございます!――
【4段の部】新田さん
―― 試合で日頃から気にかけていることはありますか?――
少しだけですが、演武に日頃の稽古の成果を出すことが出来てよたっかです。日頃の稽古で意識したことを思い出しながら演武をしています。
―― 短い言葉の中にも、日々の積み重ねを大切にする姿勢と、演武に向かう落ち着いた心構えが感じられました。
稽古で意識したことを思い返しながら舞うという姿勢は、まさに段位者としての安定感と言えると思います。――
【6段の部】藤田先生
―― 男性と一緒の試合で難しくないですか?――
男性と試合することは、それ程不利だとは思っていません。
力の面でも体格の面でも不利ではありますが、関節や筋肉の柔らかさは型を正しく抜く点では有利だと思うので、自分の努力次第で勝てると思います。
自分の得意な点をより鍛錬し、次は勝ちたいと思います。
藤田先生の来年の活躍にも期待しています!
【6段の部】岡島先生
――居合道の試合で難しいことはなんですか? ――
毎年大会に参加していますが、試合に臨むたびに強く感じるのは「勝ちたい」という気持ちの重さです。
居合道の大会は、相手と直接斬り合うわけではなく、型の完成度を競うものです。
そのため、日頃の稽古で積み重ねてきたものを、たった5本の技の中にすべて出し切らなければなりません。
私が試合で難しいと感じるのは、**“自分自身の心を整え、平常心で技を出すこと”**です。
稽古ではできている動きでも、試合という特別な場になると、緊張や欲が出て、少しの迷いや心の乱れが技に現れてしまいます。
居合は心の動きがそのまま形に表れる武道ですから、勝ちたいという気持ちに飲まれず、いかに普段通りの自分でいられるかが非常に難しいのです。
結局のところ、相手と戦っているようでいて、実は一番向き合う相手は“自分自身”。
その心と技をそろえて一本一本に集中することこそが、居合道の試合の一番の難しさだと感じています。
――大ベテランらしい深い言葉で、居合の本質に触れるコメントとなりました。――







