初段への道3

啐啄会では指導者がお手本を披露し、門弟が同じ技をなぞるように演武する
交互抜きを稽古の主体としています。
口頭による指導が少ないため、慣れない人が見ると不親切に感じるかもしれません。

ただ、”百聞は一見に如かず”という言葉があるように師匠から懇切丁寧な100回の説明を受けるよりも師匠の手本となる1回の演武の方がより理解が深まる。またあえて口にしないことで自身が持つ”気付く力”を大切にしています。

管理人が入会した直後、先輩から


「ただ漠然と見るのではなく、今日は先生の手だけを、
次回は先生の足だけを見るようにしなさい」


と指導を受けました。

いわば、啐啄会の稽古は高速道路に乗るようなものです。はじめは周りの車の速さに戸惑うこともあるかもしれませんが、次第に眼や脳が慣れてきて苦も無く運転できるようになります。