四本目『柄当て』
前後に座っている二人の敵の殺気を感じ、まず正面の敵の「水月」に「柄頭」を当て、続いて後ろの敵の「水月」に突き刺し、さらに正面から真っ向から切り下ろして勝つ。
立膝に座る
4本目は制定居合12本の中で唯一、立膝から始まります。(上図では左足の指を立てていますが通常は立てない)
上図の様に小具足(簡易な鎧)を身に着けていると正座では立ち上がることができない。そのため、右足をあらかじめ立てておき、速やかに対応できるようにする。
①正面の敵の「水月」に「柄頭」を当てる。
「水月」とはみぞおちのことです。ちょっとイラストは高めかな。『水月』は人体の急所で、殴られるとしばらくの間息ができず、悶絶する。
②後ろの敵の「水月」に突き刺す。
教本には「直ちに鞘だけ引きながら後ろの敵に振り向き」と明記されています。
言い換えれば
先に鞘を引け、それから後ろを見ろ。(前の敵、生きてるからねぇ)
鞘を先に引くことでスムーズに刀を抜くことができます。
③正面から真っ向から切り下ろして勝つ
イラストについては新紀元社の『剣技・剣術説』(牧秀彦著)を参照しています。